孤高の又焼

ラーメン職人が山形のブランドポーク「米の娘ぶた」を使用し、一皿の料理として仕上げたプレミアムチャーシューシリーズ。『孤高の叉焼』 第1弾 「饗 くろ㐂」

饗 くろ㐂

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孤高のラーメン職人と、力を持った新たな素材との出会い。

「新しい自分に出会えるチャンス。そう思いましたね…」 このプロジェクトを引き受けた理由を尋ねると、『饗くろ㐂』大将・黒木直人氏は、その想いについて語り始めた。『饗くろ㐂』と言えば、ラーメンファンなら知らぬ者はいない都内でも有数の人気ラーメン店。食品メーカーとのコラボ商品の開発やテレビや雑誌への出演依頼など、オファーが絶えない彼にとって、今回のプロジェクトにどんな意味があるのだろうか…。「今回のようなテーマを決められてのメニュー開発は、制約の中での作業になります。当然、負荷がかかりますよね。自分への負荷=新たな自分に出会うチャンスと捉えているので、基本的にこうしたオファーは受けるようにしているんです。それに、『米の娘ぶた』の脂の甘さに惹かれましたね。多くの方に紹介すべき、可能性に満ちた素材だし、この甘みを活かすレシピがすぐに浮かんできたんです…」

その甘みに甘みを重ねるか? 甘さを塩で引き出すか?

今回、黒木氏は煮豚の醤油味、焼豚の塩味、2つの叉焼を完成させた。それぞれが別の角度から『米の娘ぶた』ならではの甘みを存分に味わえるという。「醤油味の方は、甘みのある山形県産の丸大豆醤油で甘みを重ねていく考え方。味を引き締めるために、山形県産の赤ワインも使っています。塩味の方は、逆に塩で甘みを引き出す方向。オレガノの香りもアクセントになっています。『米の娘ぶた』の甘みを、全く別の方法で表現できたと思います。フルーツで例えると、醤油味は、苺に練乳の甘さを重ねるやり方。塩味は、スイカの甘みを塩で引き出すようなイメージと言ったらわかりやすいですかね…」

お客様と産地をつなぐことも自分たち料理人の使命。

グランドチャンピオンという、業界的には最上級の評価を受けながら、誰もが知るブランドにはなり得ていない『米の娘ぶた』。こうした隠れた名品が、日本にはまだまだある。そうした未知の素材と出会うために、黒木氏も営業の合間を縫って積極的に産地を訪れているという。「この国には、本当に素材が多すぎるんですよ(笑)。それらを紹介して、お客様と産地をつなぐことも、我々の役割だと思うんです。それら優れた素材の力がなければ、うちがコンセプトとして掲げている“上質”も“本物”も追求できないわけですから...」2011年にオープンした『饗くろ㐂』は、今年の6月20日で5周年となる。それを機に、黒木氏はすべてのメニューを一から設計し直し、入れ替えるという。その進化の勢いは、まさに増すばかりだ。

大商金山牧場

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地域で助け合う循環型農業が生んだグランドチャンピオンポーク。

かつて羽州街道の宿場町として栄え、江戸時代からの古い建物や蔵が残る山形県・金山町。「金山杉」でも知られる自然豊かなのどかな町で、『米の娘ぶた』は生産されている。牧場が生まれたのは、わずか8年前。農業に漂う閉塞感から次々に生産の現場を後にする地域住民の姿を目にし、共に助け合い、継続していける循環型農業の確立を目指して設立された。「どうせ始めるなら、今までにないことをやりたい!」その想いは、当時珍しかったハイポー種の輸入、ブランド米を手がける農家への飼料米の生産依頼、さらには、チーズやバターの生産の過程で生じるホエーの利用へと繋がり、予想外の結果に結びつく。「第38回食肉産業展」において行われた「銘柄ポーク好感度コンテストグランドチャンピオン大会」で、最高賞のグランドチャンピオン(農林水産省生産局長賞)に、『米の娘ぶた』が選出されたのだ。そう、今回の『孤高の叉焼』の素材に選ばれたこの豚肉はまさに日本最高峰のブランド豚のひとつだ。

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独自の管理体制が生む“味”と“栄養価”。この結果を未来の力に。

健康への効果も期待されるホエーと山形県産の飼料米を与えられて育つ『米の娘ぶた』は、柔らかい肉質と脂の上品な甘みが特長。また、オレイン酸やビタミンEも豊富に含まれている。「私たちは、何もグランドチャンピオンを育てるつもりで、『米の娘ぶた』を生産してきたわけではないんです。でも、防疫対策と豚にストレスを与えない生産方法には、それなりに自負はあります」 と、語るのは牧場の管理責任者。牧場のスタッフは、牧場外で身につけている衣服等をすべて脱いで、全身をシャワーで清潔にしてから、牧場専用の作業着を着用しなければ牧場には入れない。清潔に保たれ、温度管理や騒音対策も万全な環境で、『米の娘ぶた』は生産されている。「黒木さんのお力で、『米の娘ぶた』の素材としての良さが、また一つ証明できたと思います。多くのお客様にその価値を感じていただけたら嬉しいですね」 循環型農業への取り組みを進め、ひとつの結果にたどり着いた大商金山牧場。こうした例が若い世代への刺激になり、日本の農業の未来へとつながっていくことを信じたい。

取材協力:専務取締役 小野木健治(写真右) / 畜産部部長 兼 執行委員 白幡啓示(写真左)

マルタ醸造

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叉焼の味わい深さを支える、江戸時代から続く老舗醸造所。

『孤高の叉焼』に使われている丸大豆醤油。その製造元であるマルタ醸造は、月山の麓、旧宿場町白岩に位置している。文久三年(1863年)、江戸時代から醸造を手がけてきた、文字通りの老舗醸造所だ。「ここは、本当に寒い地域です。雪も多い。まあ、それが醤油作りに適していると言えなくもない…」そう語るのは、工藤祐三郎氏。「現代の名工」のひとりだ。雪深いこの地域は良質な水資源に恵まれた場所。朝日連峰と月山を源流とする寒河江川から滲み出た伏流水が水道水としても使われているという。その良質な水を使って仕込まれるのが、マルタ醸造の丸大豆醤油だ。「醤油の製造は、冬の寒い時期に始まります。この時期は、雑菌の活動も少ないですからね。大豆のたんぱく質や小麦のでんぷんが十分に分解されるまでは、麹菌の働きも緩やかな方がいい」 たんぱく質とでんぷんの分解が十分に進んだ頃に春を迎え、夏に向かう気温上昇とともに、もろみの発酵は進んでいく。季節の温度変化が発酵を促す。これが昔ながらの天然醸造だ。 「製造時間を短縮するために、人工的に温度を上げる方法もありますが、うちは昔ながらの天然醸造。だからこそ、この香りと味が生み出せると思っています」

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時の流れを受け入れながらも、頑なに守り続けていくもの。

丸大豆醤油の味わい深さが見直されつつある中で、脱脂加工大豆を使用した醤油が大半を占める現在の醤油の世界。これには、時代の移り変わりが影響していると工藤氏は語る。「醤油といえば、昔は丸大豆醤油でした。でも、戦中の物資不足の影響で大豆油がさまざまな用途に使われるようになった。残った脱脂加工大豆で仕込まれた醤油が、戦中、戦後に広まっていったわけです」 脱脂加工大豆からつくられる醤油は、「キレのある風味」が特長。一方丸大豆醤油は、油脂成分が醸造中 にグリセリンなどに分解されるため、「まろやかで深いうま味」に仕上がるという。「もちろん、どちらにもいい部分がありますが、私は昔ながらのやり方を守っていきたいと思っています。うちには江戸時代から使っている木樽があり、今もなお現役のものがある。木樽は熱の伝わり方も穏やかで、風味豊かな醤油づくりには欠かせません」今も昔ながらの製法でつくられるマルタ醸造の丸大豆醤油。「現代の名工」のそうしたこだわりが『孤高の叉焼』の味わい深さを支えている。

取材協力:代表取締役会長 工藤祐三郎(写真左) / 代表取締役社長 工藤裕之(写真右)

大将直伝『孤高の叉焼』オススメの食べ方

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熱々のご飯ありきで設計された醤油味

ご飯ありきで味を設計した煮豚の醤油味は、
叉焼丼にして食べるのがオススメ。
少し厚めに切って、フライパンで温めてからご飯に乗せ、
タレをかけて食べるとおいしいです。
さらに、半熟の目玉焼きを乗せて、黄身の部分を崩しながら食べると格別です。

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白ワインや吟醸酒との相性がいい塩味

冷菜として考えた塩味は焼き豚なのでプリプリの弾力感が特長。
温めたりせず、そのまま薄くスライスして
オレガノの爽やかな風味は、白ワインとの相性も抜群です。
日本酒と合わせる場合はワサビを添えて。
また、パンにはさんでサンドウィッチにしてもおいしいです。
その場合はマヨネーズがよく合います。

おいしく叉焼を保存する方法

  • 賞味期限は冷凍保存が基準となっておりますが、解凍後は、できるだけお早めにお召し上がりください。
  • 解凍する時は、冷蔵庫にて解凍していただき、上記の「オススメの食べ方」を参考にお召し上がりください。
  • 開封後は、タレは別の容器に移し、かたまりの状態でラップ等に包んで冷蔵庫で保存してください。

※電子レンジは絶対に使用しないでください。(硬くなり、風味が損なわれてしまいます)

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